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私が見た競馬界

詐欺師、ペテン師、調教師
競馬の世界でよく聞く言葉に「詐欺師、ペテン師、調教師」というのがある。
この例えは言い得て妙。まさに調教師は詐欺師、ペテン師。
「この馬いいですよ」
いかに高い馬を馬主にすすめ、買わせる。これが調教師の一番重要な仕事といってもいい。もちろん、走る馬を入れてもらって、厩舎の成績を上げるのが目的だから、調教師も一応、可能性のある馬を馬主にすすめるのだが、この値段にも裏がある。
まず、馬喰(ばくろう:馬の仲買人)が馬を見つけてくる。それを調教師にすすめる。調教師が馬主に打診する。あるいは、牧場が「この馬、どうでしょう」と調教師にすすめる。調教師が馬主に打診する。さらに馬喰と牧場と調教師と3人が絡み合う場合もある。当然、馬喰にはマージンが払われるから、その分、高い値段が設定されるわけ。今の時代、馬1頭売るのも大変なので、牧場から馬主に口をきいてくれた調教師に、マージンが払われることもある。
ここで一番の弱者は牧場です。高い種付け料を払い、馬を日々養い、売る時は種付け料にも満たない値段が設定される。しかも馬を買ってもらうために、調教師が馬産地を訪れる時には、多忙の中、迎えの車を千歳空港まで走らせ、夕食の接待をする。色好みの調教師には、女性の手配までこなすこともある。
馬喰と口裏合わせて、高い馬を馬主に買わせ、牧場に接待させる。リスクが低く、1番おいしいのが調教師なのです。
調教師は、馬主にも当たり前のようにたかる。馬が優勝した時には、賞金の10%が進上金として調教師に入るにも関わらず、馬主からもらうご祝儀をあてにする。最近は進上金があるのだからと、ご祝儀を出さなくなった馬主もいるというが、そういう馬主のことを「あの人はケチだ。器が小さい」などと、陰で悪口を言っているのを幾度となく耳にした。
また調教師をはじめとする競馬関係者は、金回りがいいが、その分、金遣いも荒い。北海道や小倉に長期出張に行った時の遊興ぶりは、一般人とはまるで違い目を疑うような乱痴気騒ぎを毎日のように繰り返している。それらの土地の居酒屋や鮨屋、スナック、キャバクラなどには競馬場料金というのがあり、競馬関係者に対しては、一般人よりも料金を数割、高く取るのが常識。
また表立って馬券を買えない反動もあり、競輪、競艇、パチンコなどギャンブル狂いの関係者もざらで、高収入のわりにお金に困っている人が多いのも事実。
もちろん騎手、調教師たちの女遊びも激しく、ここで書くのもはばかられるような、すごい話がたくさんある。ある騎手がバックにヤクザがついている女性に手を出し、○百万の手切れ金を払ったとか、ある調教師がある女性との別れ話がこじれ、ヤクザを表に立てたら、相手もまたヤクザを立ててきたので、結局最初提示した額の何倍もの手切れ金を取られたなど、一般人が聞いたらあきれる話がトレセンにはゴロゴロ転がっている。
お金目当てで調教師と親しくなってベッドを共にしたり、騎手の妻の座を狙っている小倉や札幌のホステスたちもいるというが、例え収入が良くても、そんな現実を見せられて競馬関係者と結婚したいとは、夢にも思わなくなる。(少なくとも私は)
前述した通り、博打好きも多く、借金を抱えた調教助手や厩務員の話もいやになるほど、耳に入ってくる。このような人たちは、ギャンブルで作った借金は、ギャンブルでどうにかしようというのが常で、自分の担当馬にマムシをかませて(馬に興奮剤を飲ませること)興奮させ、知り合いの記者などに馬券を頼んで一儲けをもくろむという話は日常茶飯事なのです。そのような関係者のプライベートな事情(女、金、博打)を知ると、途端に競馬は公正競馬ではなくなる。つまり、人の思惑で馬は走る。だから裏事情を知ることが、馬券必勝法への道なのです。

馬と人とが織りなすドラマ…。表向きではロマンが語られ、しかし裏では馬を巡って、人と金と女の愛憎劇が日々繰り返されている。これが競馬界の実情なのです。

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